■源泉徴収は義務です
所得税法において、給与を支払う人は、その支払額から一定の所得税を天引きして、その税額を国に
納めなければならないと規定しています。
この様に所得の支払いの段階で税金を天引きすることを源泉徴収といいます。
これは所得の支払者に徴収義務が課せられていますので、支払をするときに天引きを忘れても、
その税額は、徴収義務者が納税しなければなりません。
■給与からの源泉徴収のやり方
給与から差し引く源泉徴収税額は、源泉徴収税額表に記載されています。
税務署からでも、国税庁のホームページからでも入手することができます。
●ポイント1 「月給」か「日給」か
給与を一ヶ月毎に支払うときは月額表、働いた日毎に支払う場合は、日額表を参照します。
●ポイント2 「甲欄」か「乙欄」か
月額表にも日額表にも、それぞれ甲と乙という欄があります。
甲は、従業員から「給与所得者の扶養控除等申告書」が提出されている場合で、乙は、その提出
が無い場合に該当します。
従業員が2箇所以上の勤務先から給与を得ている場合、扶養控除等申告書は、いずれか1箇所
にしか提出できないので、その唯一の勤務先においては甲欄で、2箇所目以降の勤務先は、
乙欄で源泉徴収額を計算します。
なお、日額表には、さらに丙欄という区分があり、これは、日雇いの人や短期間雇い入れるアルバイト
など一定の給与を支払う場合に参照します。
●ポイント3 「甲欄」適用者の扶養家族は何人か
乙欄の税額は給与の支払額に応じて単一の税額が設定されています。
甲欄では、その者の扶養する親族の人数に応じて税額が変化します。従って、扶養控除等申告書
に記載された扶養親族の人数に応じて、正しい源泉徴収額を求めます。
(次回に続く)
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